第二学期終業式 校長講話
    
    二学期終業式あいさつ                       H.18.12.22

 今日は二学期の締めくくりの日でもあり今年,最後の全校集会でもあります。
生徒諸君は,この1年間を振り返りどうだったか考えて下さい。

私の感じたことをお話しします。
 初めに3年生の進路状況からお話しします。
 数日前のデーダですが進学希望者115名の内86名が決定しました。75%の決定です。特に大学進学率が大きく伸びています。就職希望者66名の内59名,90%が内定しています。大変嬉しくよく頑張ったと思います。まずはおめでとう。
 これから試験に臨む生徒さんは,最期の追い込みに入っていることと思います。自分だけが苦しく辛いのではなく全国の受験生は皆等しく同じ思いでいるのです。今まで自分が努力してきたことを信じて「焦らず」「怒らず」「諦めず」最後まで集中力を高めて頑張ってください。今皆さんの努力していることはその結果において決して裏切りません。目標達成を心から応援しています。
 しかし卒業は3月ですから安心することなく気を許すことなく怠惰にならないよう高校生活のまとめを各自工夫して頑張ってください。

 2年生は,12月6日の進路ガイダンスでは,90分の講義でも集中力を切らさずしっかりした聞く態度で,外部講師の先生方からお褒めを頂きました。私としては,生徒が褒められることが一番嬉しいことです。学校の評価も上がります。続けて聞く態度を大切して頂きたい。

 1年生は,この前の第4回音楽祭では,クラスの枠をこえた合唱発表,練習も大変だったと想像しましが大変上手に発表できました。これまた立派でした。

 私は先生方と毎朝『挨拶運動』のため正門に8時頃から立っています。9ヶ月経ちまして,私の顔を見ると先に「おはようございます。」と挨拶のできる生徒が多くなりました。しかしながら,私が「おはよう」と元気に挨拶しても『無視』なのか『照れ』なのか素通りしている生徒もいます。数日前,「おはよう」と挨拶しましたら,初めて会釈をしてくれました。心のなかで,「やった」と叫びたいほど高揚しました。生徒の良い兆しが見えたときは元気を頂けます。毎朝,栄養ドリンクを飲ませて頂き有り難う。

 次に成績についてです。12月18日に皆さんの成績や出欠状況について,先生方全員で真剣に審議しました。
 評価「1」のついてしまった生徒が3年生47名,2年生63名,1年生64名となってしまいました。あまりの多さに驚いています。先生方のお話では普通に授業を受けて普通に勉強していれば「1」はつかないというお話でした。「当たり前のことを当たり前にしない」例えば提出物を出さない,追試試験をさぼるなど,考えられない生徒もいます。私は,先生方には,トコトン面倒をみて下さることをお願いしていますが,それ以前の君達の高校生としての心構えに問題が大きいと思います。
 このままでいけば3年生は卒業が出来なくなり1・2年生は進級が出来なくなるような事態になります。私としては,大変悲しい事態にせざるを得ません。 
「当たり前のことを当たり前にする。」努力は惜しまないで下さい。

 みなさんこのタイトルの漢字 「何苦礎」? 読みますか?
もちろん造語なんですが「なにくそ」と読むそうです。 この造語を作ったのはメジャーリーグのカーディナルズで活躍する田口選手です。みなさんもご存知のように今年のワールドシリーズのチャンピオンになりシリーズ中も大活躍した選手です。
 この田口選手今まで順風満帆に歩んできたわけではありません。日本のオリックスの球団にドラフト1位で入団したものの,同じ年ドラフト4位で入団してきたあのイチローに脚光を奪われてしまいます。
 メジャーに挑戦した時,誰もが「無理だろう。」と思ったそうです。案の定,開幕前にマイナーに落ち地味な環境に身を置く事になりました。しかし田口選手は努力を続け36歳の今年イチローも松井も手にしていないワールド・チャンピオンの称号を手に入れました。
 さて「何苦礎」のことですが田口選手が言われていたのは「何でも苦労が基礎になる。」という考えからこの言葉を思いついたそうです。苦労に負けずなにくそ!!とがんばる田口選手も素敵ですが「苦労が基礎になる」と考える「謙虚な姿勢」がとても立派だと思いました。この「謙虚さ」が大きなタイトルを田口選手にもたらしたのでしょうね。
 
 さてこの冬休み中に新しい年を迎えることになります。
 
 すばらしい新年を迎えることを期待して終わります。